亀野の言葉を選ばない雑記帳

かめのが徒然書くところです。真面目なことからパッパラエピソードまで。

憧れの先輩の言葉と腹筋

今週のお題「運動不足」

 

私は先天的に尋常じゃない運動音痴だった。

運動音痴はしんどい。幼稚園の鬼ごっこでは真っ先に狙われて暇人と化し、小学校の体育の授業は晒しもの。

私は自然とインドア派になり、運動不足から更に体力は低下する。負のスパイラル。

きっと運動音痴あるあるだと思う。

 

毎年行われる体力テストも(逆に)燦々たる結果だった。

女子としては握力が比較的マシだったのでEランクは免れるが、ハンドボールは10m飛ばなくて体育委員に笑われるし(学校側も想定していなかったのか目盛りは10mからしか用意されていなかった)、シャトルランは最低11回で脱落したことがある。

腹筋運動も足を押さえる友人から「えっ、かめちゃん嘘でしょ!?嘘だと言って!もがき苦しむ芋虫みたいだよ!?」と言われる有り様であった。

 

あれは私が高校1年の時だった。

当時私は弱小合唱部で、3年の先輩が引退する日。

歌が上手くてカッコよかった先輩達の引退を送り出す時、先輩が言った。

「我々運動も苦手だけどね!良いよそれで。でも腹筋だけはね、出来るようになった方が良いよ!」

 

その日から私の特訓が始まる。

寝る前の腹筋が日課になった。とはいえ私の運動能力は前述の通りなので、特に時間も回数も定めずにゆるくやった。苦しくなったらそこから+1回くらい。

いやまず上がらねえのなんの。だから1日10回出来れば良い方だったんじゃなかろうか。

生理痛の酷い日以外は毎日やった。

外嫌いの私としては完全室内で出来る運動はかなり気が楽だった。暑さ寒さも影響ないし。

他の運動は相変わらず嫌いだったが、先輩の残した言葉だけは絶対に守りたかったし、中学から続けていた合唱が上手くなりたかった。

 

そうして1年後の体力テスト。

亀野さんはほぼ1秒1回の腹筋をキメて、なんと10点満点中9点という見たこともない点数を達成しましたとさ。まあ他は変わらないし総合成績は相変わらずだけど。

この時、私は運動分野ではおそらく初だろう達成感を味わった。

 

その頃も今も相変わらず運動不足はいいところだが、誰かを付き合わせない一人の運動はその頃から好きになった。

団体競技は私のせいで負けるとか考えるのがしんどい。しかし一人で鍛錬するようなものは達成だけを目指せばいい。

最近はボルダリングが好きです。