亀野の言葉を選ばない雑記帳

かめのが徒然書くところです。真面目なことからパッパラエピソードまで。

いつか分かるという呪い

私は自分の性別が分からない。
私は恋愛と性愛がうまく結びついていない。

好きな人がいてもその感情とキスやそれ以上へ繋がる感覚が無い、延長線上にある感じが分からないと親に相談したとき、「えっ!じゃあ誰とでも出来るの!?」と言われてからあっこりゃ相談相手間違えたなと思った。

 

kameno-ryo.hatenablog.jp

今までも上の記事含め何回か当ブログでも取り上げてきた通りである。

まだ自分の性自認が少数派だと気づく前から度々言われてきた言葉がある。

「いつか分かる日が来るよ」

恋愛の素晴らしさが。
恋をしたら体を近づけたくなる気持ちが。
いつか貴女を見つけてくれる人が。

私自身この言葉に縛られて、そして若干の期待を持って生きているところがある。
そして分からないまま今年で28になる。

そのいつかっていつだよ。
なあ。教えてくれ。

もううんざりなんだよ。子どもを持つことへの期待。孫の顔見たいって圧。
私が子どもを産み育てられる気がしないのは、何も相手がいないからとか、厭世観から反出生主義的な思想になっているからとか、精神と発達の障害があるからってだけじゃないんだよ。
私がそう言うのは、その理由でないと理解されないからだ。

みんな、特に意識せずに自分の性別が分かって、性指向が分かって、ずるいなって思うくらいだ。
子どもが物理的には生まれ得ない同性愛を非生産的だと罵る人がいる(論外)が、彼ら彼女らは自分で自分が分かっている分だけ私には羨ましい。
そもそも自分が男か女か分からない私を恋愛や性愛の対象に取れる人類がどれだけいると思ってるんだ。

親はテレビでトランスジェンダーや同性愛者を見ると気持ちが悪いと言う。
だからまだ恋愛に興味がない反出生主義者でいた方がまだ平和なんだ。
死ぬまで抱えてトランスフォビアの母親に隠し続けて、でもその結果結局衝突するしかない場面は多く出てくる。

もう衝突には疲れた。
だって話している次元が違う。親は私が女であり男性に性愛を抱ける前提なのだ。それが揺らいでいるのに会話が通じるわけがない。
ただの恋愛嫌いとか二次元オタクとかそういうんじゃないのに、そういうことにしておかないと余計こじれる。
もっとも既にかなり状況は厄介だ。

いつか分かるんだろう?
私が人を「普通に」愛せることが。
早く教えてくれ。これ以上親と軋轢起こして希死念慮起こすくらいなら。
早く私を普通の女性にしてくれよ。

時々、やけくそで適当にセックスすれば分かるかなと思うことがある。そこで良ければ私は女、嫌悪があれば真にトランス。
でも実際のところジェンダーとはそんな簡単なものでもない。実際、男が好きな男がいる時点でこの理論は破綻している。
でもとにかく人間と恋愛を理解したくて、実はマッチングアプリをやったことが過去に何回ある。もしかしたらまだ好みの異性に出会ってないだけかも、と。対面までこぎ着けたことだってあった。
※母がこれ知ったら発狂するだろうね!笑
私が筆まめでないのとか色々災いして続かなかったが。
同意の上でのベッドにたどり着くまでが長すぎてもう駄目である。
そもそも、私の性自認確認の物差しにされる男性もたまったもんじゃないだろう。そのために産まれる子どもも同様だ。
少なくとも、私が性交渉を持つには(相手の性別は関わらず、というかその以前の問題として)私自身が何者であるかを私が理解するまでは無理だと思っている。

いやマジでみんなどうやってこの難題解決してんの?

いつか分かると言う人は私に呪いをかけている。
さあ早く教えてくれよ。そんなに急かすなら。
私が何者かを、あるいはそれを明確に出来る手段を。