亀野の言葉を選ばない雑記帳

かめのが徒然書くところです。真面目なことからパッパラエピソードまで。

亀野フレグランスノート:その2(ルラボが多い)


kameno-ryo.hatenablog.jp

先日香水屋に入るという経験をしてから、目にも留まらぬ勢いで香水沼に転げ落ちてしまい、店でサンプルを嗅ぎ購入して歩いている。
今までも安価なボディスプレーや小さなボトルで買える国内メーカーなど香りものを集めるのは好きだったのだが、なにぶんここまで金をかけたことがなかった。

そしてタガが外れてしまった。

そんな私があれこれ試した感想書き連ね記事第二弾。
感想の言語化が好きなので。上記の記事でもネロリ36使った感想記事やるって言ったし。有言実行。

なお店頭で試したものまで書くと際限がないのと、店頭で店員さんに話しかけられてテンパってるときの感想なんてアテにならないのでサンプル含めて所持しているものに限ることにした。
各香水名には公式あるいは販売店のリンクがあるが相変わらず特に金銭的アレソレはない

 

LE LABO:ネロリ36

よい香りがする。香水の感想として頭が悪すぎるのだが。
細かい調合を出さないブランドである上に、公式サイトのマニフェストの末尾にゃ『そして、何よりも説明は芸術を台無しにすると考え、上に書いてあることはすべて忘れましょう』なんて書いていて余計なことを語らない。故に何がどう香っているのかを素人が考えるには難しいが……、前にも書いたようにこの香水からは水の面影を感じる。
サイトの写真にスイカが映っているあたりやはり瓜系の香りがするという私の初対面印象は間違っちゃいなかったらしい。しかし有機的な印象はあまりなく青々はしていない。言語化が難しい。
この香りはいかにもなシャボンではないが、特にトップが香り終わったあたりからシャボンの系統ではある。しかし決してベタッこくないし、粉々していないので化粧品感は薄い。まず石鹸が化粧品だろと言われると返す言葉がない
シャボンの系統が私に刺さったという大事件に言葉を失いかけているが……
フィーリングにも過ぎる言葉で表すなら、丸いが固さがある。芯がある。さっぱりとしたハキハキ美人。
1回嗅いだだけで、つけてない時でも明確に香りを思い浮かべられるようになったくらいにはときめいた。海といえば春夏イメージだが私は全季節つけてたい。

 

LE LABO:テノワール29
持続力の良さに驚く香水。夜につけて次の日の朝まで香るしパジャマから着替えて昼に働いて風呂入ってもまだ残り香を感じる。
性質上頻繁にあれこれ付け替えたい人には向かないだろう。逆に言うと自分の香り!として馴染んでくれる。
仏語でテは紅茶、ノワールは黒、つまるところblack teaで紅茶……そうか……?分からないでもないが、お茶香水だと高く期待するとそれは違うかも。
つけるとゆったりした酸味が香る。時間が経ってもこの酸味は変わらないが、肌と体温に馴染んで円やかになる。これは体質の差もありそう。
大幅に香りの変化もなく(少なくとも私は)瓶からの香りがそのまま香る、とにもかくにもブレない香水。
(海外のこれのレビューで『サンプルを半分バシャバシャかけても保たない。高過ぎ』とあったけど海外の香水感覚ヤバくないか……?確かにルラボは高いが持ちを考えたらそうでもないような。減らないもん……。特にテノワールは群を抜いていると思う)

 

LE LABO:マッチャ26
粉。
非常に粉々しい香りがする。まぁ抹茶って粉だけどさ
フィグという人もいるが、抹茶でもフィグでもなんなら食べ物連想させる香りではない。パウダリック苦手な人は嫌いだろう。日によって刺さるがその刺さる日が少ない。
和洋問わないで正装の印象がある。私が堅い場面苦手だから苦手なのだろうか
あー落雁。書いてて思い浮かんだが粉砂糖をキュッとまとめた感じがする。いやグルマンじゃないと書いたばかりだが……粉。
こう書いてるがそう悪い匂いではない。私がお上品なものに馴染めないだけだろうな……。

 

LE LABO:ローズ31

初見はうわなんじゃこりゃ!だったけど数回試してみたら良さが分かってきた香水。もし「入手はしたが『えぇ……』となって眠らせてる人」がいたら頼むから数回使ってみてくれと言いたい。
ルラボのお家芸なんだろうがタイトル通りの名前ではないので、ローズだと思って使うと頭がバグる(ので、その違和感を不快感に変換してしまうのだと思う)
いきなりスパイスが来るのでなぜ……?となる。花の香りはその向こう側にある。
私がスパイス香好きだからなのかな(後述するが胡椒の香水が好き)……いやでもこれはじわじわ良さが分かるタイプの香りだと思うからゆっくり試してほしい……。
本当に余談だが、この香りがもしかして推し概念では?となってグッズも何も出ないマイナー作品なので私は小躍りした。
擬人化するならツンデレな香り、あるいは少し気難しくつえぇ女(?)初見がちょっと怖い人というか。ツンデレな推しがいる人は概念として一考して欲しい

 

LE LABO:リス41

サンプルを貰ったもの。
LYSすなわち百合なんだがルラボあるあryで百合の花かと言われるとそうでもない。ホワイトフローラルミックスな感じではあるので後方にいるにはいる。
チュベローズが好きなので好きですね。
花が去るとバニラが残る。好きだ~~~
店舗でムエットだけ香った時は、濃厚な花!!!でガンと来るので苦手だと思ったが、やはり肌に乗せると違うようだ(だからサンプル貰った当初は余らせちゃうかなぁと思ったし、しばらく寝かせていた)。あとは量とか位置か。
瓶ほしくなってる。

 

NICOLAÏ:ローズピヴォワンヌ
花の香りとしてはこれが私の中の大正解では?と思っている。
嫌みがなく、緑の要素があり、透き通った香り。
花の香水の入門編というかスタンダードというか、これを嫌う人はそういないだろうなぁ。
フローラル、特に香水の王道たる薔薇の香水はどうしても重いイメージがあり、自分の好みとしても自分が纏うにしても合わんなと思っていた。
フローラル香調については100%花のエキスです!!!よりは少し青みがある方が好みだというのに最近気づいたが、その点この香りはビンゴ。果実の要素も感じる。
香水というものがまだ世に生まれたばかりでまだ自然のものを蒸留していた頃、こんな香りだったんだろうな……という想像がかきたてられる。
朝の茂みをガサガサした中から土の匂いを抜いた香り。ここに土も加わるとそれなりに人を選ぶ香りになると思う。その分重厚さは無い、ライトな香り。
くじで偶然出会った香りだが本当に良縁だった。
本をイメージしたという箱も良き。
ニコライはいいなぁと思う香りが他にもあるのでのんびり集めたい。

 

Laboratorio Olfattivo:ヴァネラ
ここ最近の寒い日にうめぇうめぇと言いながらつけている。
胡椒にバニラという一見すると大暴れした組み合わせで、つけて最初に来るのは胡椒バチバチの黒胡椒が鼻にツンとする。
でもバニラがとても甘くまろやかで、ともすればこちらを刺し貫いてくる胡椒を引き留めてまとめている。なんだかんだで落ち着く香り。そしてとにかく美味しい香り。香辛料がちょっとだけ体温を上げてくれる、気がする。
これのおかげで自分がかなりスパイシー、特にブラックペッパー香が好きなことに気づいたので、さらなる高みを探しに流浪している。黒胡椒の香水なんて食い物では?と思っていた日が私にもあった。
ちなみにこれもくじで出会った。
グルマンに苦手意識があった(食い物身に付けても……というのと、キャンディなどのイメージでティーンエイジャーまでだよねという感覚)私はまず選ばないので感謝&見識を広げてくれた香りである。
>アンバランスな魅惑を放つドライでビターな香りがあなたの心と魂を征服する
Nose Shop公式にこんなポエムみたいな説明文があるがこれはブランド公式でもほぼ似たような文章が載っているので、決して鼻屋が厨二病なわけではない……w

 

FRSSSAI:ヴィクトリア
店頭で「パイナップルだ!」となんか楽しくなってしまった気持ちが、店舗を一回りしてからも頭から離れなくて買ってしまった。
※香水は特にお高いものほど即買いしないことにしているので面白いものを見つけても店舗を一回りするなどして距離を置き、他の香りを嗅ぐなどして嗅覚慣れを消しつつ様子を見る。それでも好きそうなら肌に乗せる。それで好きなら検討、場合によっては家に判断を持ち帰りやっと購入する。
ヴィクトリアはその日で買ったので早い方。これは比較的安価なミニボトルがあったのも大きい。
しかしネットではバナナと言われている。そんなバナナ。
改めて嗅いでもやっぱりパイナップル……ライトシロップの……バナナもいないでもないけど……もっと瑞々しいタイプの果実の香り……
後日たまたま食べたミックスジュースグミが方向性似ていた。ミックスジュースにチュベローズ混ぜて超強化した香り。あれ?ミックスジュースってバナナでは
まぁこの辺は感性なので何が正解間違いではないのだ。
この香りに惹かれたのはもう一つ、「アルゼンチンの女傑」と紹介されていたのに惹かれたから。
つよいおんな、おれ、すき
女傑と言っても戦闘民ではなく文豪がモデルなので血なまぐさくはない。先述の通り果実系のミックス香と濃厚なチュベローズ。たしかに力強い。なよなよしたヒロインには似合わぬ代物。
ハチャメチャに強く香るので太ももより下へワンプッシュ推奨。お腹でも酔うまである。

 

DIPTYQUE:ドソン
再びのチュベローズ!ドン!
香水ガッツリ集める前から察してたけどチュベローズほんと好きだね。ジャスミンと並んで扇情的な香りの筆頭なので、私のキャラ的には合わないんですが。
とはいえドソンはチュベローズにマリン系が添えてあって、扇情的というよりは青々しく、水着にも着替えずシャツのまま楽しく水遊びする少年少女といった趣がある。むせ返るようなねっとりした香りではなく。
ブランド設立者が幼少期ベトナムに住んでいた時の思い出から作られた香りだそうで、若き日の青い自分と空と海の記憶という感じ。
ちなみにドソンはベトナムの岬の名前。
香水、知識収集してると地名やら人名やら歴史的背景やらフランス語やらに詳しくなる……!すげえ、インテリ趣味……!(インテリはそんなこと言わない)

 

あまりだらだら書き連ねても仕方ない感あるのでそろそろこの辺で。
まだ色々あるし今後も間違いなく増やしてしまうと思うので、第三弾でお会いしましょう。

 

余談

 

kameno-ryo.hatenablog.jp

第一弾記事、今見たらまた廃番増えてて(リンク切れで気づいた)悲しみに包まれました。
みんな気になるものがあったら入手しておくんやで。舶来品はブランドや作品が生きててもおま国で消えることもあるんよ……個人輸入はハードル高いのよ……